ホテル予約管理システム:客室ステータスのOOOとOOSの違い

Nov 05 2026 · Smart Order · 8 分
ホテル予約管理システム:客室ステータスのOOOとOOSの違い
名称だけでなく、実際の動作を確認する
1. OOOでは通常、客室が販売可能な在庫から除外されます。OOSでは、在庫数に含まれたままになる場合があります。
2. 客室の割り当てやレポートへの反映は、略称だけでなく、ホテル管理システムの設定によって決まります。
3. 清掃済みでも修理が完了しているとは限らず、修理が完了しても販売再開が承認されたとは限りません。

浴室の水漏れと短時間の設備点検に、同じ客室ステータスを使ってよいのでしょうか。この判断はハウスキーピングだけの問題ではありません。選択したステータスによって、販売可能な客室数、到着予定ゲストへの客室割り当て、レポート上の客室稼働率が変わる可能性があります。

ホテル予約管理システムでは、こうした判断をフロント、設備管理担当者、管理者が共有し、効率よく確認できることが大切です。故障による販売停止(OOO:out of order)と一時的な利用停止(OOS:out of service)は、それぞれに設定された実際の動作に基づいて使い分けましょう。一方が必ず「大規模な修理」、もう一方が必ず「軽微な修理」を意味するというルールで判断しないことが重要です。


ホテル予約管理システムにおけるOOOとOOSの意味

ホテル管理システムで一般的に用いられる運用では、OOOの客室は販売可能な在庫から除外され、予約への割り当てができなくなります。一方、OOSの客室は、運用上の利用制限や設備・サービス上の問題があっても、在庫数には含まれたままになります。

そのため、OOSを「システム上でこの客室の販売が停止されている」と同じ意味で捉えることはできません。ホテル管理システムとその設定によっては、予約の受け付けや客室の割り当てが引き続き可能な場合があります。また、この2つの名称を使わず、客室の利用制限名を任意に設定できるシステムもあります。

ご利用のホテル管理システムで、次の3点を確認してください。そのステータスにすると在庫数が減るか、客室の割り当てができなくなるか、レポートで使用される販売可能客室数が変わるか、という点です。これらはそれぞれ別の制御です。使用中の客室で試すのではなく、安全な研修用の例や管理者による設定確認で検証しましょう。

清掃状態と修理状況は別に判断する

「清掃済み」や「点検済み」は、ハウスキーピング上の準備状況を示します。設備の不具合が解消されたことを保証するものではありません。清掃済みでも電気設備に安全上の問題がある客室は、ホテルがどのステータスを使っているかにかかわらず、利用を制限し続ける必要があります。

同様に、設備管理担当者が修理を終えたからといって、その客室が清掃済み、空室、点検済みであることや、ほかのゲストの荷物が残っていないことまで確認できたわけではありません。修理に伴う利用制限と、ハウスキーピングによる利用再開の確認は、双方の条件が満たされるまで別々に管理しましょう。

利用制限が紙の設備管理台帳にしか記録されていないと、フロントはシステム上で準備完了と表示された客室を割り当ててしまう可能性があります。Smart Orderのフロントデスクの客室カレンダーで、利用を再開する前に、その客室の宿泊予定と記録されたステータスをまとめて確認しましょう。施設で承認された客室ブロックの手順に従い、客室の実際の状態を反映してください。在庫への影響を誰も確認していない表示色の変更だけに頼らないことが重要です。

設備管理の判断をフロントデスクで共有
ホテルの日常業務の中で客室の宿泊予定とステータスをまとめて確認。次の到着ゲストに客室を案内する前に、フロントが利用制限の有無を手軽に確認できます。

無料で試す

ステータスの選択で客室稼働率が変わる理由

全20室の施設で、17室が稼働し、3室が修理のため販売対象から外れている例を考えてみましょう。レポートの設定で、OOOの3室すべてを分母となる販売可能客室数から除外すると仮定します。この場合、レポート上の客室稼働率は17÷17で100%になります。

OOSの設定によって、その3室がレポート上の在庫に含まれたままであれば、同じ17室の稼働でも17÷20で85%になります。どちらの計算でも、ゲストが増えたり、客室の修理が進んだりするわけではありません。この差は、レポートが使用する客室数から生じます。

これは設定による2種類の扱いを示した例であり、すべてのホテル管理システムが同じように計算するという意味ではありません。期間や施設を比較する前に、ご利用のレポートが何を集計対象に含めているかを確認しましょう。

実際に存在する総客室数、運用上販売できる客室数、レポートの分母となる販売可能客室数を区別してください。オーナーが全20室を基準とした数値を求める場合は、その基準に沿って状況を説明しましょう。目立つ稼働率の数字を良く見せるために、修理関連のステータスを変更するべきではありません。

販売可能客室数を分母に用いるRevPAR(販売可能客室1室当たり売上)も、その分母が変わると数値が変わる場合があります。ホテルのレポート与分析で該当レポートの定義を確認し、販売対象から除外した客室について説明できるようにしておきましょう。OOOやOOSを選択しただけで、すべての収益指標が変わるとは限りません。


対象となる宿泊日すべてに利用制限を設定する

客室の実際の状態に応じて、必要な制御を選びましょう。安全に宿泊できない客室には、割り当てを防ぎ、必要に応じて販売可能な在庫からも確実に除外する手順を適用してください。注意表示を付けるだけのステータスでは不十分です。

  1. 対象の客室、不具合、安全面への影響、現在ゲストが宿泊しているか、到着予定ゲストに割り当てられているかを確認します。
  2. 承認された利用制限を、理由と対象日付を添えて設定します。開始日時と利用再開予定を確認します。
  3. 対象期間全体の既存予約を確認します。元の宿泊履歴や決済履歴を削除せず、必要な客室の再割り当てやゲスト対応を手配します。
  4. 設定後の客室タイプ別在庫数と割り当て制限を確認します。利用制限の設定ですでに在庫から差し引かれている場合は、在庫を重ねて減らさないようにします。
  5. 修理の担当者と確認期限を設定します。担当者が利用可能な状態を確認するまでは、利用再開予定日は暫定として扱います。

3日間の修理であれば、当日の到着分だけでなく、影響を受けるすべての宿泊日について利用制限が必要です。また、完了予定時刻になっただけで、不具合が解消していない客室の利用が自動的に再開されないよう注意してください。利用制限の期限が切れると、システムが客室を自動的に利用可能に戻すかどうかを把握しておきましょう。

販売チャネルの在庫数は別途確認する

OTAが通常販売するのは客室タイプであり、204号室のような個別の客室ではありません。そのため、特定の客室に利用制限を設定した際には、各販売チャネルに配信する該当客室タイプの空室数も減らす必要がある場合があります。

設定後の在庫数をチャネルマネージャーで確認し、各販売チャネルの対象日付も点検しましょう。内部でOOSを設定すれば、販売停止や在庫の減算が配信されるとは限りません。また、販売対象から外す必要があるのが1室だけであれば、その客室タイプ全体を販売停止にしないようにしてください。

例えば、販売可能な5室のうち1室を除外する場合、想定される在庫数は4室になります。ホテル管理システムですでに1室が差し引かれているのに手動でもう1室減らすと、実際には別の客室に不具合がないにもかかわらず、販売可能な客室が3室だけになってしまいます。


修理と利用再開の確認を終えてから客室を戻す

担当者が修理の完了を確認したうえで、必要な清掃と点検を実施します。作業完了のメッセージだけで判断せず、実際の客室を確認してください。

利用制限を解除する前に、登録されている制限内容と日付を確認します。予定した時点でフロントが客室を割り当てられること、客室タイプ別在庫数が正しく戻ることを確認してください。今回と関係のない利用停止、今後の設備管理期間、既存予約はそのまま保持します。

利用再開予定時刻になっても修理が終わっていない場合は、利用制限を延長し、影響を受ける到着予定を確認します。修理が早く終わった場合は、不要になった利用制限の期限を待つのではなく、予定を前倒しして利用を再開する承認を得ましょう。実際の利用再開の判断と、その承認者を記録してください。

引き継ぎ時には、どの客室が、どのような理由で、どの宿泊日に利用制限されているか、在庫から差し引かれているか、誰が解除できるかをスタッフが説明できる状態にしておきましょう。こうした簡潔な運用記録は、2つの略称だけを覚えて実際の動作を確認しないままにするよりも、日々の業務に役立ちます。